■ こんな話あんな話■ 小沢一郎は、敗れ続けた男だ。
マスコミは、彼のことを、「闇の将軍」だとか、あるいは、「ファシスト」、「強権政治家」、「壊し屋」、「剛腕」といった評言で、権力をかさにきた強面のイメージをふりまき続けたが、冗談ではない。
小沢一郎は、この二〇年間、戦うたびに、敗れ続けた。
勝ったことなんか、一度もありゃしない。
はた目には、権勢の絶頂にいる、と見えるときでも、土壇場で、いつも、思いがけない〈何か〉に足元をすくわれて、敗れ続けた。多くの周辺者から離反され、マスコミからは罵言雑言を受け、国民の大半からは嫌われた。
平成の二〇年近い歳月の間、敗れて、敗れて、敗れ続ける小沢一郎の姿を遠眼に見ながら、何度も、何度も、首をかしげた。
小沢一郎の説く政治論理は、戦後政治の中では一級品と言っていいくらいに高級であるし、彼の知性が、現存の日本の政治家の中では傑出していることは、彼のいくつかの著者が証明している。
彼が敗れねばならない理由は、どこにも見当たらない。
にもかかわらず、小沢一郎は敗れ続ける。
しかも、マスコミは、彼の敗北に喝采をし、国民の多くも、同情しない。
これは、何だろう?
『泣かない小沢一郎(あいつ)が憎らしい』 世川行介著■あんな人こんな人■
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