こんな話あんな話

日本人の人生設計を考えるには、株式よりも不動産と生命保険に着目しなくてはなりません。
ところが、資産運用を説く本はと言えば、ポートフォリオの大半を占める不動産投資や、継続的に大きな支出を続けている生命保険は無視し、わずかな金融資産の中だけで分散投資を勧めるものが大半です。
分散投資が理論的にいくら優れていると言っても、これでは何の意味もありません。
資産運用の成否は不動産相場に直結しており、わずかな金融資産で何をしようが同じことだからです。

その上、不動産購入代金の大半は、住宅ローンによって賄われています。
(中略)
元本
(資本)は資産全体の三分の一程度しかなく、大きなレバレッジがかかっていますから、投資の成否は完全に不動産価格と運命を共にしています。
持ち家の人の大半は、こうしたポートフォリオになっていると思われます。

    橘 玲『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』より

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