こんな話あんな話

多くの人は、いろいろ心の中では考え、やってみようかなと思っていても、その実、なかなか行動に移せません。頭の中で考えている分には、うまくいきそうなのに、いざとなるとその一歩を踏み出せないのです。
これは恋愛においても同様で、あの女性を口説きたい、あの子に接近したいと思い、あれこれ具体的な方法まで考えているのに、実際は、思っているだけで終わってしまう。
これは、もったいないというか、惜しいというか、残念なことです。

そういうとき、多くの人は、でもあのとき言い出すには、そして一歩踏み出すには、間が悪かったとか、準備不足だったとか、いろいろ言い訳を考えて納得しようとします。

しかし男たるもの、そして精子たるもの、これではいけません。

迷い考えているうちに、狙った彼女は他の男にとられてしまうかもしれません。
でも仕方なかった、あのときはトライしても駄目だった。
これはこれでいいのだ、などと自分に言い訳をして、あきらめてはいけません。
なぜなら、そういう「やらな癖」をつけているうちに、本当にできなくなってくるからです。
人間には、このやらな癖があり、これに馴染むうちに、ますますなにもできない、ただの「いいわけ人間」になってしまうのです。 

渡辺 淳一 著 『欲情の作法』より

あんな人こんな人


戻る