【気になる数字】

ネット依存で成績低下 1日4時間超正答率最低

インターネットを一日四時間以上する小中学生の成績は下がる−。
文部科学省が二十五日公表した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の分析結果で、そんな傾向が浮き彫りになった。スマートフォンや携帯端末が普及し、深刻なネット依存は社会問題化しており、あらためて子どもとネットの関わり方に一石を投じた形だ。

全国学力テストは四月、小学六年と中学三年生に実施。国語、算数・数学の二教科で、A問題(基礎学力)とB問題(活用)が出題された。
文科省はテストの際に行ったアンケート結果と成績との相関関係を分析した。

それによると、中学生は国語、数学のABの両問題とも、平日にインターネットをする時間を「一時間より少ない」と答えた生徒の平均正答率が最も高かった。
ネットの利用時間が長くなるにつれて平均正答率が下がり、「一日四時間以上」の生徒の平均正答率が最も低かった。

小学生も同様の傾向が見られ、最も平均正答率が低かったのは「四時間以上」の児童。算数Aでは、最も高かった「一時間より少ない」児童の平均正答率とでは11・5ポイントの開きがあった。

一方で「全くしない」と答えた中学生の平均正答率は「一〜二時間未満」の生徒よりも低く、二時間程度の利用なら、学力に影響しないことも確認された。
テレビについても、一時間を超えて視聴すると比例して成績は下がったが、逆に全く見ない子どもは一時間未満視聴する子どもより成績は低かった。
ネット依存の問題に詳しい民間団体「エンジェルズアイズ」(東京)の遠藤美季代表は「子どもたちが無目的にだらだらとネットを続けることのないよう、家庭や学校で時間を制限する指導が必要だ」と話した。

平成251226日 東京新聞朝刊

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