2002.9 定期借家制度の動向
2002.7  マンション投資は危ないのか!−ペイオフ対策・年金になりえるのか!
2002.6  何年たっても不良債権処理
2002.4  売買契約前の重要書類について
2002.2  利回りについて
2001.12 収益物件取引きの現状
2001.11 路線価について
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不動産マメ知識コーナー
 続・何年たっても不良債権処理 2002.10

北朝鮮拉致疑惑の問題でご家族の皆さんが政府・外務省に対して大変不信感を持ち、怒り・憤懣・意見・考えをTVや新聞などで発表しておられます。
それは人間的なものばかりで、大変共感出来るものであります。
私は政治家や外務省の頭脳明晰な人達が、善良な人達のためにそのイイ頭をもっと違う形で使わなかったのか残念に思いました。
違う立場の人のことを考えず、自分本位の仕事をする姿勢・発想は、直接の当事者でなくても大変気分の悪いものであります。

昨日(平成14年9月30日)、内閣改造が行われ、インタビューで小泉総理は、『2年後、何をもって不良債権処理の終結とするのか?』という質問にはっきりとは答えませんでした。

今年6月にこのHP上で取り上げた“何年たっても不良債権処理”では、最終的に誰かが購入しないと解決しないことをお伝えしました。
今回も引き続き、税制・債権買取価格・引当金などテクニカルな問題とは別次元の問題があると言うことを皆さんに知っておいて欲しいのです。

そしてそれが大変重要な問題だと思うのです。

つまり、最終処理=直接処理ですから、買主になるエンドユーザー(消費者=国民)がどう関わるのかが問題なのです。   

前回も取り上げたように債権者や弁護士が担当される
やり方は、債権者サイドの都合 でやっていることであり、そのこと自身は法的には問題ないのでしょう… 多分。
しかし、買主は“処理のための道具”として存在しているのではありません。

今後債権処理(不良債権は2年をメドに処分するそうです)が加速するとすれば、従来の姿勢では物件が身動き出来なくなる可能性を感じるからです。

■「不良債権処理」が、買主の存在を忘れた単なる「事務処理」になってしまうことを大変恐れています。

ケース1

ある倒産した会社の破産管財人が、不動産の処理をするために購入者を募る作業に取りかかりました。そのため、債権者を通じて探した買主Aが『購入申込書』(仮に購入価格1億3000万円、事前に銀行に融資の約束を取付けていました)を管財人に提出することになりました。

管財人も口頭ではあるもののその買主に内諾を出し、実務的な段階に進み始めました。ところが後日、倒産企業の事務所にあった”公示”を見て新たな購入希望者Bが『購入申込書』(仮に1億5000万円)を提出して来たのです。

ただ、この申込には融資特約条件(注1)が付いていたのあります。

(注1 銀行からの融資審査がOKであれば買います、と言うものであります。)

その後、管財人はAの契約の問合せについては曖昧な返答をして、Bに対しては融資の取付けを急がせたものの、その3週間後に融資はノーの返事が出てしまいます。

管財人は、Bの購入が不可能と知ると早速Aに対して契約の意思を示し、処理を図ろうとしますが、二股掛けられていたことを知ったAは感情的に割り切れなく、最終的に購入を取り止めることにしたのです。

ケース2

まことしやかに囁かれているRCC(整理回収機構)の“風評”であります。
“風評”については私は信じてはいませんが、これからより一層期待一杯のRCCに対して、冷ややかな見方をする人が多いのは事実であります。
『火の気の無いところに、煙は立たない・・・』

@   例えば、ある物件処理の場合、RCCに購入価格を提示したところ、すぐに都合よく物件処理担当者の出身銀行から、若干上乗せした価格で買主が現れ、即終了したそうです。まさか少しでも二次負担を減らすためにやった芝居ではないでしょうけど…
その上、その買主は仲介をした金融機関(又は系列宅建業者)の旧知の取引先であったりすることもあるそうですから、始末が悪い。

Aまた入札まで十分な期間を取らず、(事前に相談した特定不動産業者だけに便宜を図るためではないと思いますが…)不十分な情報を開示しつつ《良質な買主》を探すのは何故か?と言う人もいます。

この場合に「不十分」としたのは、買主にとって当該物件の土地・建物の登記簿謄本・固定資産評価証明書・測量図・建物図面・テナントや入居者の状態・その他買主が知りたいと思う情報が不十分だということであります。
「私共は不動産屋ではありませんから・・」といった言い訳は、都合のイイ逃げであります。 買主が必要としている情報は、当該物件の価値を見極める為には必要なものであります。

不動産とはその情報(一般には売主でないと分からない情報)こそが重要なのです。
まさか路線価や、鑑定価格・固定資産評価額等のデータがあれば十分だと思っている人はいないと思いますが…。


BRCCに参加する個別案件担当弁護士は多数おられるようです。中には仕事熱心に、その案件情報を知り合い以外には開示しないようにすることもあるらしい。(それの何が悪いという意見もありますが・・・)
また、中には不動産の処理に不慣れな弁護士さんもいて、関係者を困らせることもあるようです。

CRCCの社員は破綻した金融機関の元行員が沢山いて、早期に債権処理すると失業するので、毎日ボチボチ仕事しているらしい。(有り得ない話・・)

このような風評が出て来ない為にも、買取価格アップや機能強化が予定される(国民の期待が一杯の)RCCや、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする担当弁護士の皆さんの回収業務の公平さと透明さがより一層実現され、早く市場に戻ることを期待してやみません。



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