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修繕積立金 2004.6.
『新聞広告上で外貨預金が受け取り利息を実際より多く受け取れるかのように表記していたとして、公正取引委員会は≪シティバンクと新生銀行≫に対して警告をした』という記事をみました。
(平成16年5月28日:注1)
不当な表示と同じように扱うことはどうかと思いますが、投資用不動産でも誤解を招くような表示はあることで、今回はその1つ「修繕積立金」について考えてみたいと思います。
低金利の最中、マンション投資熱は相変わらず元気で、大阪でも物件そのものが不足している感は否めません。 今のところ、マンション投資を考える人の殆どは「インカムゲイン」狙いですし、売り手の不動産会社も高利回りを強調している訳ですから、両者の目的は合致しています。高い利回りを確保する方法はおおよそ次のようなものに限られています。
≪@高い家賃を確保するA空室状態を短くするB支出を低く抑える≫
@Aについては当HPでも今までに取上げていますので、Bについて見てみますと、支出の項目もそんなに沢山あるわけもなく、■固定資産税・都市計画税■管理費・修繕積立金■仲介手数料■入退去時リフォーム費用■ローン返済金くらいですから、不動産投資のキャッシュフローはいたってシンプルに出来ていると言えます。
その内の管理費と修繕積立金は合計で幾らなのかという捉え方で、その支出額を考える方が多いようです。
管理費は、日常の清掃・管理業務等に対して支払う費用のことです。
それに対して修繕積立金は、築後…10年・15年…後の大規模な修繕に対する費用を積み立てる性格のお金です。新築の物件の場合はすぐ修繕費用が発生することはありません。
中古の物件を買う場合でも、管理会社などに聞けばそれまでの積立金を教えてくれますし、修繕経歴なども分かります。
日常的に費用の発生する管理費を低く表示することは無理がありますが、修繕積立金は将来的な問題に対するものなので、低い金額で表示されていたほうが表面利回りは上がるので、売買する時に限ればその方が都合は良さそうです。
マンション居住者の永住意識は近年約半数の方が、《終の棲家》と考えていますが、「投資用ワンルーム〓単身者向」の場合は特にそういう意識が少ないため、維持管理や修繕積立の問題意識は潜在化するものと思います。
【こんな数値もありますが…】戸当り修繕積立金 平均額9,066円/月 戸当り管理費 平均額12,565円/月
大体において、その修繕積立金が将来の大規模な修繕費用を100%確保できるように準備している訳であって、何時でも準備できている訳ではありません。
ですからその費用が不足する場合は、各所有者が一時金を拠出するか、管理組合として借入をするか、大規模修繕をしないか、先延ばしするかの選択になります。
一棟マンションや、ビルをお持ちの方は、全て自己責任で管理費も修繕費用も考えていますので、改めて意識する必要はないのでしょう。
でも特に投資用マンションを購入しようとする方は利回りの数値が頭の中にあって、その後からいろんな費用が出てくると言う傾向が見受けられます。
そういう意識があると「マンション投資なんて、ややこしそうだし、思っていたほど儲からないな!」っていう単純な結論を出してしまうことに成りかねません。
それは売主や営業する人の説明不足か、購入者の認識不足のどちらかだとしても、不動産を所有しようとする人ならば修繕積立金や管理費などのコスト意識は持つべきだと思います。
(注1)
公取委によると、新生銀は外貨定期預金「パワーサポート」の販売を開始した2003年5月から今年1月にかけて、1年物のニュージーランド・ドル建ての定期預金に1000万円を預け入れ、預入時から満期時まで為替相場に変動がないと想定した場合、年間に利息として約38万9000円が受け取れると表示していた。しかし、円と外貨を交換する際には為替手数料がかかるため、実際に受け取れる金額は利息から手数料を引いた約10万円だった。
シティバンクも02年12月から今年3月にかけてオーストラリア・ドル建ての「マンスリースマイル」の広告で為替手数料を差し引く前の金額を受取利息として表示していた。
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