利回りだけではない!収益不動産2008.10.

この不景気時の成約事例を調査してみると、意外なことに決して奇をてらうような高利回りのものでなく、至って常識的で違法性のない(又は、殆んどない)、好立地の物件だと感じます。
買主も無理して購入しているわけでもなく、じっくり探されていたのでしょうか。
不動産業者以外の個人が、収益用不動産を購入する理由の多くは、「所得税」や「相続税」を意識した税務対策です。
単に“不動産が下ったから買う”という購入者ではなさそうです。

《「相続税」対策としての目線》

例えば、土地と建物の名義を、個人と法人に分けて所有するのは

@家賃収入を法人に帰属させ、所得の分散を図り、結果として税負担を軽くする為

A個人で行なう「貸家建て付け地」(一般的な事例として、「借地権割合×借家権割合」=「60%×30%」=相続税評価額は▲18%)でなく、法人と個人間の関係であれば、貸宅地の評価減は▲20%でより相続税評価額減に寄与する効果を期待できる場合があります。

但し、当該地の借地権割合は70%ですので、相続税評価減は▲21%となっており、その必要はなさそうです。

※法人名義を利用する場合、株式評価額が上昇すると、親族である株主にとって相続税対策効果が薄れる可能性がありますので、必ずしもお勧めできないようです。

要するに土地の評価額は実勢価格ではなく路線価額で評価額を算出しますが、ここでは仮に路線価額150万円/坪とした場合、面積146.9坪×150万円/坪×貸家建付地▲21%≒17400万円と致します。
次に、建物の相続税評価額は、固定資産税評価額そのものです。

平成20年度 固定資産税評価額 139,361,000円(下表では14千万円とします) 

仮に「現金3億円+借入金3億円」で当該物件を購入した場合、財産構造上のイメージは次のようになります。

現預金 3億円(購入前の相続税評価額)

建 物 14千万円

(≒固定資産税評価額 139,361,000円)

土 地 17千万円

(≒146.9坪×150万円/坪×貸家建付地(10.21)%)

借入金   ▲3億円

合 計   1千万円

(購入時での相続税評価額)

この物件の固定資産税評価額は実勢価格に比べて低いように思いますので、表面利回りは8%とそれほど高利回りではありませんが、節税効果の高さと今後とも安定した入居者確保が見込めることから優良物件としてご紹介できると思います。

《「所得税(法人税含む)」》

賃貸マンションを所有、運営する節税対策は、減価償却や損益通算を意識したものになりますが、意に反して逆に所得税が増えることが往々にして起こります。
(物件購入後に賃料が減少して所得税が発生しない方が大問題ですので、それに比べれば必ずしも問題とは思いませんが…)
従来は親族で管理会社を作り賃料収入や保守点検作業などの支出などの運営を任せ、給与所得を支払って所得分散することによる個人と法人を使い分けて“節税”をすることが一般的です。
昨今は税務署も、以前よりは親族による(何もしない)マンション管理会社へ眼を光らせているので、あまりにも目立った節税行為には十分な注意が必要です。

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