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【不動産マメ知識コーナー】
業界立ち話
2009.2
不動産業界も不況の最中、1月29日に栄泉不動産鰍ェ民事再生手続きを申し立てたというニュースは結構インパクトがありました。
いわゆる金融機関の別働隊的なイメージの固い老舗企業ですから、いわゆる一般の不動産会社とは違って、絶対につぶれない側にある別格の会社だと思っていたのですが、つぶれちゃいました。
新聞の記事によると、多額の評価損の計上や、財務内容の悪化・資金繰り逼迫などの行間をみると、債務免除もできない、資本増強も難しかったのでしょうから、バックアップする立場の名立たる金融機関の実情も相当厳しいのだろうと推察せざるを得ません。
こんな時には、さほど信憑性のない(いや、あるかもしれない)面白い話もあったりします。
そんな話をしたいと思います。■分譲マンション■
今年の分譲マンションの販売も近畿圏・首都権ともに15〜6年振りの低水準での発売戸数でスタートしました。
完成在庫の割引競争は20〜30%も珍しくないほどで、安けりゃそれなりに在庫は減少するので、マンションデベロッパーの倒産、大型住宅ローン減税の導入もあり、底入れは意外と早いのではという意見もあるようです。
在庫の早期処分と新規物件の契約率を70%に乗せることができれば、灯りは見えるというのですが、どうでしょうか。■ファンド物件■
ファンド向けに建築された一棟売マンションや、収益ビルも債権者や投資家の抵抗で損切りできないで、資金繰りの続く限り持ち堪える覚悟です。
証券化不動産の時価評価は当初の思惑とは掛け離れた処にありますから、一旦損切りしようものなら雪崩のように暴落するかもしれませんから、全体として絶対に値崩れは避けなければなりません。
そこで新たな受け皿として新生ファンドがそれなりの値段で引き受けてくれる動きがあるというのです。それが本当なら、救世主じゃないですか・・・
そうです、間違っても「かんぽの宿」(注1)のようにバッサバッサと気前よく投売りするようなことはないでしょうが、判りませんよ。
日本郵政の西川善文社長が、「かんぽの宿」の『個別売却には費用が掛かるので…』と言ってましたが、一企業としてはそういう論法かもしれないけれども、民主主義的で透明性の高い解決方法を検討する立場であれば、手間ひまを惜しんではいけないと思うのですが。
(注1)
2007年3月、旧日本郵政公社から鳥取県岩美町の「かんぽの宿」を土地代を含め1万円で購入した東京の不動産開発会社が、半年後に鳥取市の社会福祉法人に6000万円で転売していたことが29日分かった。民営化を控えた郵政公社が、年間2670万円の営業赤字(05年度)を出す不採算施設として売り急いだ結果、買い手企業に短期で巨額の利益をもたらした格好だ。
建物は1億円以上をかけて改修され、現在は老人ホームになっている。関係者によると、この社会福祉法人は設立に際し、閉鎖されるかんぽの宿を取得しようとしたが、既に他施設と一括で売却されることが決まっていた。このため、仲介業者を通じて売却先の不動産開発会社と交渉し、6000万円で引き取ることで合意。
関係者は「郵政公社が(バルク売したので)1万円で売却したとは知らなかった」と話している。(時事通信:1月29日)■収益還元法■
値崩れしない理由には、「収益還元法」が背景にあるという人がいます。
売主・買主の交渉や類似物件の事例で相場を踏んでいた不動産業界に、金融商品的な感覚を持ち込んでくれた「収益還元法」ですが、今回のバブルでどっかに行ったかのように思っていましたが、土俵際で頑張っているというのです。
(注2)まあ、色々な考え方があった方がいいです・・・
(注2)
日本郵政が「かんぽの宿」のオリックス不動産への売却を一時凍結すると表明した問題は 、入札が適正だったというのなら、徹底した調査と結果の公表で、それを証明するしかない。
鳩山大臣が喝采されているのは、2400億円も賭けた79施設を109億円で売るのはおかしい、それも政府の有識者会議で民営化に関与していた代表者の一企業にという点だろう。
鳩山大臣の「もっと営業努力をして価値(売値)を上げて…」発言を収益還元的だと指摘している記事がありましたが、100億円もする物件を自らの手で加工せずに購入を検討する買主はよっぽど余裕のある方でしょう。
オリックスのようなプロなら、安く買ってから自分で価値をアップさせると思います。
それも収益還元的発想を持った真っ当な買主です。
※日銀は30日にコマーシャルペーパー(CP)の入札をおこなったが、資金調達には一切懸念はない企業には必要ないのだから、日銀がオリックスのCPを購入するようなことは絶対にないと思うけど…なんでもありの世の中ですけど、もしそれしたら無茶苦茶でしょうね。
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