多様化する住宅ローン
2003.12
住宅金融公庫が廃止(2006年度末までに)されることが決まり、従来の公庫の全期間固定ローンに替わり住宅ローンの中心となるであろう証券化住宅ローンが10月よりスタートしています。
民間金融機関が貸し出した住宅ローンの債権を公庫が買い取り、証券化して投資家に売るというものです。
金利は各金融機関によって違いますがだいたい3%前半が多く、なかには2%台のものもあるようです。
(住宅金融公庫のホームページ))
但し、金利は資金の実行時点のものが適用されますので、申込の時点とは必ずしも同じだということではありません。
保証人や保証料は不要ですので、従来の民間ローンと比べると計算上理解しやすいものになっていますし、昨今話題になることの多い「繰り上げ返済」をする時の手数料は要らないというのもいいですね。
ただ中古物件の取り扱いはされていません。
従来からある住宅ローンと比較してどれにするのかを考えるのは結構大変ですが、将来ローンを借り替えたりするのは手間も費用(注1)もかかりますので、最初に十分考えてライフプラン上から無理のない選択する必要があります。
代表的な住宅ローン
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特 徴
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現在の金利の例
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証券化住宅ローン
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ローンの受付は常時している。
団体信用生命保険は任意加入。
借入限度額は5,000万円。
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全期間
3.35%
みずほ銀行
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(従来からある)
住宅金融公庫の長期固定型
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日本の住宅ローンの中心であったローンです。平成15年11月21日より従来の2.55%からアップしています。
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基準金利
2.70%
(11年目以降3.50%)
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(民間ローン)
変動金利型
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年2回(4・10月)その時点の金利で返済割合を見直すが、当初5年間は月の返済額は変わらない。
金利見直し後の返済額は1.25倍まで。
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2.375%
みずほ銀行
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(民間ローン)
固定金利選択型
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3年・5年とか一定期間は固定金利を適用し、その後返済方法(固定・変動)を選択する。返済額が大幅に増えるリスクがある。
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5年型2.90%
みずほ銀行
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(民間ローン)
上限金利設定型
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比較的短期間(5年10年)の住宅ローンであり、自己資金割合の高い人向けのものであるで、金利の上限を設定するもの。
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5年型2.65%
(上限金利3.45%)
みずほ銀行
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これからも住宅ローンの借り入れの基本は、長期固定型であります。
変動型を選択する場合は長期固定型にはないメリットを享受できるかご自身で確認・納得しておきましょう。
(注1)
《抵当権抹消費用・抵当権設定費用・ローン事務手数料・印紙税》等が必要です。
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