【インフレと資産】 2004.6.


不動産業界でも物件が結構良い値で取引され、他の業界でも原油高や中国特需、企業業績回復等の影響もあって色々な企業価格も上昇しているようです。

我々一般消費者も、そう遠くない時期の「インフレ」を意識せざるを得ない状況になりました。
≪「デフレ」は憂鬱の種、「インフレ」は心配の種≫と言った人がいましたが、物価上昇によってお金の価値が目減りするのが“インフレリスク”です。
もともと資産対策としては、「定期預金で大金持ちになった人はいない」と言われています。
ここ十年余り資産デフレが続き、現金の価値が上がり、「私が生きている間は、絶対に不動産は上がらない」と思っていた人もこれからの不動産価格が気になる時が来るかも知れません。
今回は少し先走って、不動産も含めた「インフレに強い商品」について探りつつ、来るべき時期に備えた気持ちの準備をしたいと思います

【自 宅】

数年前、あるマネー雑誌の特集で「自宅は購入か、賃貸か」というテーマを取上げていました。
金融専門家の皆さんは自宅(≒不動産)を買うことは具の骨頂とばかりに、「“賃貸”がこれからの住まいだっ!」的論調のオンパレードで、反対に“株や投資信託”をしっかりお勧めになっていて、すごく極端的な意見であることに驚きました。
不動産特に自宅を購入するのには長い人生の中でも時期(旬)があって、その時期を逃すと買い辛い、購入し難いことが多いと思われます。

仕事上の都合/転勤・子供の学校/進学・必要な返済期間・頭金の確保・親の老後との兼ね合い…

不動産を購入するときや、転職しようとするときに、他人や知識のある人に相談すれば、おそらく殆どの人はもう1度再考するようにアドバイスするはずです。
当事者にとっては、購入できる時期に行動しないリスクと,行動するリスクの判断です。
個人的には「こういう人は購入しても〜こういう人は賃貸でも〜」的な感じで、特集して欲しかったと思いましたが。
自宅についてインフレ傾向の場面では、購入した人が有利であって、賃貸派では不動産の含み益を得る事ができません。

【収益物件】

収益不動産は購入し、運用し、収支が見合っていれば、気長に物件を取巻く様子が変化して来るのを待つと言うのが、これまで不動産投資の妙味を満喫する手法とされています。
昨今は不動産の収益性を注視していますが、売却時点の(個人的+社会的)状況によってそれまでの収益を上回るメリットや、逆にそれまでの収益が吹っ飛ぶほどのことになることもありますので、物件の行く末は非常に大事です。
ですから、上記の考え方は入口+道中の収益出口としての売却(贈与・相続・買い換え…)の両面からみて整合性があるといえます。
一般的に不動産の価格が上昇した時は、譲渡益の出やすい状況の筈ですから、自用か投資用を問わず、もう1度出口戦略について考えるのにいい時期だと思います。

インフレ対策と資産・金融商品

個人向

国 債

長期金利でするので、インフレ対策にはなるが、その上昇率が少ないと効果は下がる。1万円から購入できるが、郵便局などと違い銀行では口座管理手数料が必要。

株 式

昔からインフレに強い代表的な金融商品とされている。
勿論個々の企業の問題は別です…

生命保険

インフレには弱いとされているが、変額保険や変額年金保険で株などに投資して運用している場合、インフレヘッジができます。

預 金

金利の上昇に比べて、預金金利の引上げは遅れがち、実質的なマイナスに要注意ではあっても、そのうち金利も上がってくることも事実。

外貨

国内でお金の価値が下がると云うことは、外貨に対しても価値が下がることであるとすれば、円安⇒外貨が有利!と考えることもできる。でも、為替は日々忙しいから、そう単純なものでもなさそう…

不動産

単に借金をして不動産を買うという古典的な方法は駄目としても、特に収益性のある物件や資産性の高い立地にある物件を選べば、インフレ対策として優位性を持っているはず。

インフレ・ヘッジできても元本が保証されていないものも多く、自分にとってハイリターン過ぎないかどうかを調べるべきです。
来年のペイオフ開始もあることから、日本の個人金融資産の大半である預金・現金から、運用タイプの金融資産にシフトすることを勧める動きが予想されますので、よく内容を確認する必要があります。