FPなコーナー
堅いところで!「定額貯金」と「個人向け国債」
2004.9.
最近の新聞等によると、2007年春の郵政民営化に際して政府保証付の「定額貯金」と「簡易保険」をどういうふうに移管して行くのかが、大きなテーマのようです。
「定額貯金」は金利の高い時に預けて、長期に預けるほど効果がある商品(下表参照)ですが、今ではそれほど話題になりませんが、それでも227兆円の残高(2004年3月末)があり、現在のような低金利でも複利運用するので結果的には少し高めに運用できます。(段階的にアップする時期もあるのも魅力)
とは言っても所詮は低金利ですから、大騒ぎするほどの問題ではないのですが、政府保証があるので、仮に破綻しても全額払い戻しを受けられることが、民間と決定的に違うところです。
民営化後は、政府保証は付かないようですが、ペイオフ対策と民営化前の預け入れ場所として考えることは堅い選択肢になります。
「定額貯金」と同様に、長期に預け入れておいて安心なのは「個人向け国債」も同じです。
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預入期間
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金利
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利率
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備考
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「定額貯金」
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6ヶ月以降自由満期、最長10年間
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固定金利
(半年複利)
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10年利回
(H16.8.30現在)
適用利率0.06%
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10年後の8月30日の(引き後)手取金額
5,024,075円
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「個人向け国債」
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10年満期
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変動金利
(半年見直)
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(第7回)発行条件
発効日H16.7.12
適用利率0.74%
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額面1万円単位で購入
利払い年2回
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ただ、「個人向け国債」は変動金利でも『最低金利保証』(=0.05%)を下回ることがないので、現状は「定額貯金」より有利に見えます。(下表参照)
ただ、発行から1年経過しないと換金(解約)できないし、その場合でも直前2回分の利子は手数料として差引かれるので、6ヶ月過ぎれば自由に解約できる「定額貯金」と比べてみると流動性に劣ることは間違いありません。
また、郵便局・証券会社では保有時の負担がないのですが、わざわざ銀行で口座手数料(月額105円=年間1260円)を負担してまで購入する人は少ないと思いますが…。
(表) 第1回個人向け国債の適用利率の推移
募集期間:H15.2.3〜21 発行日:H15.3.10
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利子計算期間
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適用利率
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H15.3.11〜H15.9.10
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0.09%
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H15.9.11〜H16.3.10
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0.23%
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H16.3.11〜H16.9.10
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0.51%
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H16.9.11〜H17.3.10
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1.08%
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http://www.yuubinkyoku.com/ 郵便局HP
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/kojinmuke/index.html(財務省)個人向け国債HP
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