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【FPなコーナー】
悪意の商法:不動産編 2007.1.
“貯蓄から投資”への流れの中、聞き慣れないけど良さそうな金融商品や投資話、中には怪しげな儲け話なども世の中に花盛りです。
どれもイイとこばっかり強調していますので、「絶対大丈夫!」「絶対儲かる」って感じですが、世の中そんなに甘くないことは誰だって知
ってます。
不動産においても、「絶対大丈夫!」「絶対儲かる」ということはありません。
昨年大流行だった『偽装』(みせかけ・ごまかし・うそ)は、今年も引き続き気をつけないといけません。
今月はそんな注意を促す意味もこめて、不動産業界の古典的な“嘘つき野郎”達をご紹介しておきましょう!
■ 買付証明書や売渡承諾書は原本で確認すること■普通、一般の人にとって“不動産の売買”は一生の内に何回も経験できないことです。
見るもの、聞くものが初めての不動産用語や、商談の流れ、不動産業者の慣習などで、右往左往しながらやっと話がまとまりかけます。
そして契約書や重要事項説明書に行き着くまでに、「買う気持」「売る気持」を書面にしたものが、『買付証明書』
(=購入申込書)と『売渡承諾書』です。
以前こんな話がありました。
ある物件に『買付証明書』のコピーが売主に届けられました。
その後、売主側、買主側それぞれの仲介業者を通じての交渉の末、契約条件が決定し契約日も決まりました。
そして契約当日になって、買主側の仲介業者から「買主の都合がつかない」との連絡があり、売主側は大慌てです。
銀行の借入金の返済、司法書士の抵当権の抹消手続き、その他いろんな段取りが全て中止です。
その後、買主の都合はあやふやになり、結局商談自体が立ち消えになりました。
2番手で待ってもらっていた別の買主さんも、いつまでも待ってくれませんでした。一般的にも“チャンスを逃した物件”は、その後売買が大変苦労します。
そして場合によっては売買の話が途絶えてしまうような時もあります。
後日分かったことですが、当初の『買付証明書』のコピー自体が身勝手な仲介業者によって改ざんされたものだったのです。
買主の購入希望の都合の悪い部分を消して、売主にとって「買主」に見せておいて、一番手として商談に持ち込み、契約時期までに買主における諸々の要望や購入資金の手当てをするという“絵”を買主側の仲介業者が描いていたというのです。
真面目な人からすると、甚だ迷惑で悪質な仲介業者ですが、TVなどでもお馴染みの不動産会社だったようです…。
朝日新聞外で公告していたこともあって「近未来通信」を信用してしまったり、カワイ子ちゃんを使って繰り返しTVCMを見ることにより、サラ金に違和感なく借りてしまったり、有名タレントやマスコミ・TVの力は消費者を安心させる効力抜群です。
でもほとんどの場合、単なる我々のイメージでしかありません。■ 創られた収益■
収益物件にまつわるエピソードの中で、ありそうでないのがこの手のお話です。
実は私も現実に出会ったことはありませんが、同業者から聞いたことがありますのでご紹介しておきます。
一棟の物件になるとその部屋数だけでも10や20あったりします。
1室や2室の空室があったとしても、反ってその方が自然かもしれません。
でも、なかには優秀な満室状態の物件もあります。
その場合は室内も見ないまま購入する場合もあるでしょう。
Aさんも満室で高利回りの一棟収益物件を購入したのですが、しばらくすると一件、また一件と退去申込が出始めました。
関西の場合、保証金や敷金は“持ち回り“方式で取引している場合が多いので、物件を購入した人は退去すると返還金の用意をすることになります。
例えば、1件50万円の返還金があるとしても10件だと500万円になります。
勿論、新たな入居者・テナントが同じ条件で即確保できれば全然問題はありませんが…
Aさんの場合、その返還金自体がそれなりの金額だったらしく、かなり痛手だったそうです。
知合いに調べてもらったところ、退去者の入居時期や斡旋状況に不自然さが感じられるらしく、どうも売主が意図的に入居者を入れていたようだということでした。
Aさんはその後、空室を埋めるのに長期間を要したという事です。■ サクラ満開■
次は不動産業界以外の方には、判りにくいし実害があまりない行為です。
いわゆる“サクラ”です。賃貸募集で客付けに時間が掛かったり、売却依頼を受けている物件に買客がなかなか現れない時は、依頼主にいくら状況を説明しても納得は得られないものです。
苦肉の策として“知り合い”を客として案内するのです。
依頼主も取り合えず案内があることで、ひとまず精神的に落ち着くことができます。
この手法を応用しているのが、“転売目的物件“の売買です。
Bさんはある仲介業者の斡旋で収益物件を購入しようと検討しますが、仲介業者から「すぐに売れますョ!」「***万円抜けます」の甘い言葉を信用してしまいました。
なるほど購入後、指値や買付証明書が2~3件入りました。
仲介業者は折衝しているようですが、商談は思ったほどうまくは進展しません。
その後どうなるかは予想がつく話ですが、Bさんが気付くには時間が掛かりすぎていて後の祭りです。
そして、もしこの物件が先の「創られた収益物件」だったら最悪です。
不動産は見極めが大事ですが、人を見極めることはもっと大事です。
そして、どちらも結構難しいものです。
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