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【FPなコーナー】
老後の生活費
2009.5.
男子五十路も半ばにさしかかれば、10年後、20年後どういうふうに暮らすか気になるところです。
ましてやこの不況で、資産運用と思って始めた株式や投資信託もアキマセンし、退職後の再就職先もかなり厳しい様子です。
よく老後の生活資金は現役時の60~70%位だと言われていますが、今迄みたいに一人一人の生活や働き方がなんとなく標準化されているようでなくて、“厚生年金に40年加入している夫(会社員、当然正社員)と国民年金に40年加入している妻(当然のように専業主婦です。)の夫婦”の厚労省モデル年金のようなご夫婦はかえって稀なケースです。
兎に角、老後の生活費についての現状把握から始めたいと思います。
【最低日常生活費 232,000円】
生命保険文化センターが行なった平成19年度生活保障に関する調査によると、夫婦2人の老後生活に必要な生活費は232,000円/月で、割合としては20~25万円/月が3割弱で最も多い。
【ゆとりある老後生活費希望月額 383,000円】
もう少しゆとりを持って、旅行やレジャー・趣味・付き合いなどを考慮すればプラス153,000円となって毎月383,000円必要だという金額になっています。
この図の高齢のご夫婦の場合、無職ですから当然収入は年金が主(86.8%)となっており、その結果、月の赤字額が約5万円発生しています。
このケースの場合、比率を金額に直してみると食費は約5万円、保険医療費は約1万2千円、交際費約2万8千円…と各項目も特別大きな金額はありませんが、それでも約5万円の赤字なのです。
今時の長期ローンを組んでいる世帯であれば70歳位までの住宅ローンを組んでいる方も多いと思いますし、それが賃貸であっても老後の住居にかかわる費用はかなり真剣に考えなければならない大きな支出です。
現行の公的年金制度も、将来は給付額減少や支給時期が遅くなる可能性などかなり不安な予測もされています。
この調査では世帯主が60歳以上の世帯の内、勤労者世帯は16.4%で前年より1.5%増加していますが、今後高齢でも働く方はもっと増えると考えるのが普通でしょう。
老後の中心は公的年金
収支のイメージを掴んだところで、各自の具体的な生活設計をしなければなりませんが、まず最初にしなければならないのは、やはり「公的年金」の支給金額&至急時期です。
国が試算しているモデルケースのような夫婦の場合は、夫婦合わせて約23万円(夫40年間会社勤めで平均標準報酬月額36万円程度、妻は専業主婦の場合)、自営業者の国民年金の夫婦でれば合計約16万円(2人ともに40年間納付の場合)です。
■社会保険庁HP:「年金加入記録や見込み額に関するお知らせ」へ
不足分が発生する場合(尤も、公的年金だけで老後の生活費が十分に賄える世帯は少数だと思います)、もっとゆとりある生活資金を希望するために色々な資産運用、金融商品、貯蓄、スキルアップなどにトライする必要性があるわけです。
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