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【FPなコーナー】
空白の5年間
2011.2
あの与謝野経済財政担当相が1月21日「定年延長や年金支給年齢の引き上げも検討すべきだ」と発言し、25日に細川律夫厚生労働相が「今、検討する必要はない」と現時点で検討の必要はないとの認識を示してホッとしたのですが、そもそも現在でも、男性の場合昭和36年4月2日以降、女性は昭和41年4月2日以降生まれの方は、60歳から64歳の5年間全く年金が出ないことになっているのです。
その65歳支給開始の制度がまだ始まってもないのに、もう次の支給年齢の引き上げを検討するなんて馬鹿も休み休み言えぇ~てことですわ!
『いつまでもあると思うな親とカネ』
以前のFPなコーナーで“老後の生活費”2009.5を取り上げたことがありましたが、その当時のデータでは日常生活費月232,000円、ゆとりある老後生活費希望月額383,000円でした。最新のデータでは少し変化しているようですが、大体5年間で最低1400~1500万円位のお金が必要だということです。
ちなみに今年の国民年金支給額は0.4%引き下げられることになりましたので、微妙に支給金額自体も変化していることも気になるところです。
1月28日、総務省より、平成22年平均の全国消費者物価指数(生鮮食品を含む総合指数)の対前年比変動率がマイナス0.7%となった旨発表されました。
現在支給されている年金については、法律上、直近の年金額引下げの年(現在は平成17年の物価が基準)よりも物価が下がった場合は、これに応じて年金額を改定することとしています。
平成22年の物価は、基準となる平成17年の物価と比較してマイナス0.4%となったことから、平成23年度の年金額は0.4%の引下げとなります。(4月分が支払われる6月の支払から、額が変わります。)《平成23年度の年金額》
平成22年度
(月額)平成23年度
(月額)国民年金
[老齢基礎年金(満額):1人分]66,008円
65,742円
(▲266円)厚生年金
[夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額]232,592円
231,650円
(▲942円)(※)厚生年金は、夫が平均的収入(平均標準報酬36.0万円)で40年間就業し、妻がその期間全て専業主婦であった世帯の新規裁定の給付水準
十分な収入があって、蓄えもチャンとあって、子供たちも自立して自ら稼いでいるようなご家庭は安心でしょうが、そうでない場合は、「60歳からも働く」+「今から貯める」ことを考えなければなりません。
少なくとも40歳も過ぎた年齢になっていれば考えるべきで…50歳にもなっていればもう全速力で考えるべきです。
『世の中にはうまい話はない!』
勿論、その基礎は国民年金であったり厚生年金であったりしますので、(一般庶民としては)その基礎なくして
「空白の5年」の対策は難しいと思われます。
国民年金は65才から受給するのが基準となっていますが、繰り上げて60才から受給する事も出来るし、繰り下げて70歳から受給する事も出来ます。
もちろん、60才から70才までの間の希望する年令から受給する事が出来ます。(70才以降の繰り下げは出来ない)当然年金受給開始年令によって年金額は変ってきます。
国民年金を40年払って満額の場合65才から受給すると、平成23年度からは年78万8900円支給される。
これが繰り上げ受給を希望した場合、60才から受給すると、30%減のとなります。
逆に受給年令を繰り下げると70才から受給すると42%増となります。
受給開始年令によって決定された年金額は一生続き、途中の変更は出来ません。
60才から受給した場合と、65才から受給した場合の受給総額の比較をしてみると、大体76才8ヶ月で同額となる計算です。
それ以降は65才からの受給者の方が年金額が多い分同年齢による総額は多くなる。
つまり、76才8ヶ月以前に死亡すると60才から受給した方が得。
76才8ヶ月より長生きする人は65才から受給した方が得という事になりますので、金銭的なデメリット自体は意外と少なく済みそうです。但し、それ以外の問題もありますのでご注意下さい。
◆繰上げ受給した年齢から65歳になるまでに本人や配偶者にトラブルが起きた場合◆
・障害基礎年金を受けることができない
・寡婦年金の受給権を失う
・配偶者が死亡した時遺族厚生年金との併給はできないその上に国民年金基金や預貯金、個人年金保険、投資信託を選択するのですが、もう若くないあなたは堅実な金融商品を選ばなくてはなりませんね、世の中にうまい話はありません!
それに健康で働ければ何とかなると思って、病気やケガをしないことも大事なことです。
この不景気の最中に再就職できるようなエリート(?)はいいのですが、その他大勢の人々は仕事にありつくこと自体が大問題になっています。
この間、職安に行った方の話ですが、担当の人から『50歳で月15万円以上の仕事はないと思って…』みたいなことを言われてショックを受けたそうです。
新卒の大学生だけでなく、中高年の仕事探しも相当厳しい状況です。
ウ~ン、苦労している人や苦労しそうな人はたくさんいますので、お互いみんな仲間だと思って切り抜けましょう!※赤信号、みんなで渡れば怖くない!
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