2009. 3 信託受益権:物件の購入
2009. 2 業界立ち話
2009. 1 不況下の不動産投資ー比較優位性あり!−
2008. 12 改正建築士法
2008. 11 マンション管理適正化法
2008. 10 利回りだけではない!収益不動産活用
2008. 9 不動産会社と株価
2008. 8 ローン特約の話
2008. 7 「中間省略登記」復活!
2008. 6 住宅瑕疵担保履行法
2008. 5 ”指値”の季節
2008. 4 分譲マンションの固定資産税評価額
2008. 3 旧法借地権
2008. 2 任意売却 ‐3つめの不動産市場‐
2008. 1 個人間の低額不動産売買
2007. 12 キャップレート
2007. 11 死亡事件のあった物件
2007. 10 住居表示と地番
2007. 9 レバレッジ効果の話

2007. 8 新BIS規制
2007. 7 未登記物件の税金
2007. 6 住宅ローンアドバイザー
2007. 5 収入印紙の話
2007. 4 登記済証(権利書)の紛失
2007. 3 立ち退き料
2007. 2 修繕費の認識度
2006.12〜2007.1 人口減少と不動産投資
2006. 11 保険的な収益不動産
2006. 10 10月は宅建資格試験2006. 9 坪・帖・間・尺
2006. 8 住宅ローン金利上昇
2006. 7 法令遵守の功罪
2006.. 6 裁判所の不動産競売入札
2006. 5 土地取引価格情報公開について
2006. 4 地目(ちもく)
2006. 3 不動産広告と禁止用語
2006. 2 筆界特定制度
★これより前のコラムはこのページの一番下にあります!
不動産マメ知識コーナー


 入札・バルク処理・相対取引2009.4


夜明け前が一番暗いという。
不動産業界だけでなく、世の中悲観論一色に染まっていて、かなり重苦しい状況であります。
不動産の価格も下れば買い手はいるものですが、決算期のお金の動きは売りも買いも見事にSTOPしておりました。
今回の不動産市況の急速な冷え込みは、日本だけの対応で克服するには荷が重いと云われています。アメリカは最大1兆ドルの不良債権の買取を目指す「バッドバンク」の設立で金融不安の解消の案が、日本でも官民ファンドでJ‐REITを支える案が…
いろんな施策を講じれば潮目は必ず変わるはず。

【入札・バルク売りは事務処理】

景気が悪くなって、世の中に不良債権が発生すると、その後に処理(売却)の時期がやってきます。
“かんぽの宿”で問題視されたバルク売りや入札方式は、そのひとつの手段でしかありません。
評価1万円の不動産が6千万円で転売されたことは、一般の消費者(購入者)からするととんでもないことでしょうが、金融機関や債権処理の担当者からするとそれほど大きな問題ではないはずです。
最終的には金額の過多ではなく、担当者レベルの仕事として、要はちゃんと事務処理ができ手いるのかどうかが問題なのですから。
一般の消費者(購入者)や、それをサポートする立場の不動産業者(⇔逆の立場をとる債権者にとって都合のいい不動産業者やその他の関係者も存在します)として問題があると感じるのは、事務的に処理したい者が購入者のことを全く考えないで処理すること、特に内々で処理すること、それが“モラルの欠如”として感じられる最も腹立たしい行為です。

90年代のバブル崩壊後、国中が不良債権処理に一生懸命で、不動産の取り引きと言うと“任意売却や競売・入札”という不良債権処理一色の時期もありました。
うるさい不動産業者に物件をいらわれるのが嫌って、弁護士さんや金融機関の方はここで充分にやり方を会得したはずです。
特に民間の入札は、参加者を絞り込むハードルは自由に上下できるし、親しい買主に買ってもらうほうが色々考える必要がないので“気が楽”です。(いわゆる、出来レースというやつ!)
2000年代に入り、銀行が不良債権処理を、買い手として外資企業に不良債権一括売却(バルク売り)し、外資がそれを転売して巨額の利益を得ることができたという話がありました。その手法を日本郵政が使ったという疑惑が、今回の騒動です。オリックスとか、最近では過去の処理案件を引っ張り出してきて東急リバブルやリクルート系の企業がどうのこうのという風にまで話が広がっていますが、元々は90年代のバブル処理に根付いた手法だということです。我々一般の不動産業者はこの種の入札、バルク処理にだれだけひどい目に合わされてきたのか、精神的には鍛えられましたが、金銭的にはトホホのホでございます。

【不動産取引は相対取引が基本】

不良債権処理を目的とする“入札やバルク処理”は、元々が債権者の都合、借金の現金化、時間と手間を掛けずに事務処理をする目的・手段ですから、(過激な表現ですが)買主はだれでもよかったのですが、当初は買い手にとって物件価格は安いはずだというメリットもあるはずでした。
ところが、どっとお金が流れてきたので、不動産価格が上昇し、早く買えば買うほど利ザヤが抜けるので、売却価格(=買手にとっては購入価格)は入札にさえしとけば勝手に満足できるものになったという図式です。
でも、今回の金融危機で景気が悪くなって、本来安価だと思える大阪市や大阪府の購買物件でさえも1件の応札もないような事例が多発していますし、民間の売却についても入札形式はすごく苦戦しているケースが出て来ています。
やっぱり、不動産取引は相手の顔の見える地道な“相対取引”は、(少なくとも)通常取引では捨てがたい。

相対取引と入札方式の特徴

■相対取引■

■入札方式■

売却物件の匿名性が期待できる

売却物件の広い範囲への公開が期待できる

買主は(基本的に)先着順で検討・交渉できる

買主は一番高い価格を提示して落札者となる

売主・買主の取引条件・情報交換が反映した契約内容が期待できる

一定の入札期間内に情報入手することが必要で、売主都合の期限がある

売主の売却するために解消すべき事情を、購入者によって解決できる可能性が期待できる

(具体的な購入者がいないと協議できない事柄のある場合)

売主の売却条件は情報公開時点で明らかにする必要がある

(個別複雑な問題がある物件には不向きだと思われます)

仲介業者の知識・経験・努力に影響される

中途半端な入札は返って問題が多い

入札やオークション方式は情報開示という点では相対取引よりすぐれているが、株式市場などの多数対多数の市場と異なり、同じものが2つと無い不動産取引、特に”事業用物件“の取引には適していると思います。

【参考:過去の不動産マメ知識コーナーのPAGE

2008. 2 任意売却―3つめの不動産市場―
2005.11 続・民間入札の弊害
2005. 7 民間入札の弊害
2003. 4 何年たっても不良債権処理その3
2002.10 続・何年たっても不良債権処理
2002. 6 何年たっても不良債権処理

2006. 1 重要事項説明
2005.12 路線価の3倍の土地
2005.11 続・民間入札の弊害
2005.10 容積率・建ぺい率
2005. 9 キャピタル狙いですか?収益還元法
2005. 8 「敷引き」と判決
2005. 7 民間入札の弊害
2005. 6 自社ビル 購入か賃貸かについて
2005. 5 ”節税”に「不動産投資」は有効か?
2005. 4 J‐REIT/大阪物件見聞録
2005. 3 信託受益権販売業者って何者?
2005. 2 税制と不動産の悩ましい関係
2005. 1 今年の不動産対策はディフェンス重視!
2004.12 固定資産税精算金と消費税
2004.11 敷地権と古年マンション
2004.10 売買取引の習慣、大阪と東京の違い

2004. 9 自宅マンションの収益力って何ですか?
2004. 8 金利と収益物件の関係
2004. 7 不動産と相続評価
2004. 6 修繕積立金
2004. 5 仲介手数料
2004. 4 立地・将来性と利回り
2004. 3 「道路」について
2004. 2 「すぐできる空室対策」
2004. 1 「短期賃貸借制度の廃止」の前評判は?
2003. 12 来春,消費税が変る!
2003. 11 ミスは何故起ったのか!
2003. 10 中古の収益用不動産の値踏み
2003. 9 土壌汚染対策法と土地取引
2003. 8 資産運用と不動産の位置付け
2003. 7 収益用不動産と減価償却について
2003. 6 不動産情報とインターネット検索
2003. 5 −ややこしいぞ!−瑕疵担保責任
2003. 4 何年たっても不良債権処理その3
2003. 3 賃貸マンション建設と経営について
2003. 2 不動産の値踏み…公的価格と時価
2003. 1 平成15年の不動産市況について
2002. 12 賃貸物件の原状回復の問題
2002. 11 事業用不動産を買い換える時
2002. 10 続・何年たっても不良債権処理
2002. 9  定期借家制度の動向
2002. 7  マンション投資は危ないのか!ペイオフ対策・年金になりえるのか!
2002. 6  何年たっても不良債権処理
2002. 4  売買契約前の重要書類について
2002. 2  利回りについて
2001. 12 収益物件取引きの現状
2001. 11 路線価について


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