2005. 8 「敷引き」と判決
2005. 7 民間入札の弊害
2005. 6 自社ビル 購入か賃貸かについて
2005. 5 ”節税”に「不動産投資」は有効か?
2005. 4 J‐REIT/大阪物件見聞録
2005. 3 信託受益権販売業者って何者?
2005. 2 税制と不動産の悩ましい関係
2005. 1 今年の不動産対策はディフェンス重視!
2004.12 固定資産税精算金と消費税
2004.11 敷地権と古年マンション
2004.10 売買取引の習慣、大阪と東京の違い
2004. 9 自宅マンションの収益力って何ですか?
2004. 8 金利と収益物件の関係
2004. 7 不動産と相続評価
2004. 6 修繕積立金
2004. 5 仲介手数料
2004. 4 立地・将来性と利回り
2004. 3 「道路」について
2004. 2 「すぐできる空室対策」
2004. 1 「短期賃貸借制度の廃止」の前評判は?
2003.12 来春,消費税が変る!
2003.11 ミスは何故起ったのか!
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2003.10 中古の収益用不動産の値踏み
2003. 9 土壌汚染対策法と土地取引
2003. 8 資産運用と不動産の位置付け
2003. 7 収益用不動産と減価償却について
2003. 6 不動産情報とインターネット検索
2003. 5 -ややこしいぞ!-瑕疵担保責任
2003. 4 何年たっても不良債権処理その3
2003. 3 賃貸マンション建設と経営について
2003. 2 不動産の値踏み…公的価格と時価
2003. 1 平成15年の不動産市況について
2002. 12 賃貸物件の原状回復の問題
2002. 11 事業用不動産を買い換える時
2002. 10 続・何年たっても不良債権処理
2002. 9  定期借家制度の動向
2002. 7  マンション投資は危ないのか!ペイオフ対策・年金になりえるのか!
2002. 6  何年たっても不良債権処理
2002. 4  売買契約前の重要書類について
2002. 2  利回りについて
2001. 12 収益物件取引きの現状
2001. 11 路線価について

不動産マメ知識コーナー

 キャピタル狙いですか?収益還元法
                 2005.9.

衆議院選挙は刺客騒ぎもあってか結構盛り上がっていて、各政党の公約も色々でした。
でも考えてみれば、これまでの公約は果たして守られて来たのか?
結構言いっぱなしになっていても、有権者も追求まではしないものです。
不動産や株式投資でも同じく、購入時にはあれこれ思案し、検討したのにもかかわらず、時間が経つと当時のことは忘れてしまう。
当初とは状況が変わって、想定外のことがいろいろと出てくるからでしょうか。
勿論、良い方向に変わる場合もあるし、悪い方向に変わる場合もあります。

 

大阪市内でも不動産の価格が上昇していて、買主が元々希望していた価格で買うことが難しくなりました。

バブル後、「これからはキャピタル狙いから、収益重視の世の中になるし、“収益還元法”(注1)に基づいて不動産の価値は決まるから安心だ…」みたいなことが言われていましたが、本当にそうなってますか?

現状を見ると、大阪中心部などではミニバブルと言われているくらい不動産価格は上昇していて、収益用不動産の利回りは低下し、数年前でしたら表面利回10%位の物件を探すのはそれほど難しくなかったのに、今では6~7%位の物件の成約事例が珍しくなくなっている状況です。

いわゆる割引率(≒期待利回り)が高いと、物件価格は低くなるのですが、売出物件の利回りが低下しているにもかかわらず、収益や配当などを目論んで、物件を取得する勢いは続いています。

この状況は、先にある”収益還元安心説”に反しているように感じますが…でも、
収益還元法の基本的考え方は、月々・年々の収益の累積額と想定される売却価格の合計です。

収益還元法(DCF)⇒毎年の収益額合計+想定売却価格

特に毎年の収益額が多少違うケースと比較して、(想定)売却価格が上下したケースの方がその価格に与える結果はより大きく違ったものになります。(注2)

以前のようなキャピタル狙いでなくても、やはり不動産の値上がりは非常に妙味があるはずです。

収益還元価格を算出しようとすれば、家賃の動向・空室率・金利の変化・管理費等のコスト・売却価格などのデータが必要ですが、それには様々な予測・憶測が入るわけで、もしそれなりの理屈をつけるならば、(極端な話しですが)算出価格はどうにでもなるはずです。

特に、想定される売却価格は予測すること自体が不可能ですから、悪意ある知恵者が利用するとある意味で“便利”な道具にも成りえます。

証券化を対象とした物件でなくても収益用不動産は、一般には大型物件と考えられている価格ですが、取引件数自体も個人対象の不動産(住宅・マンション等)に比べて圧倒的に少なく、取引理由も帳簿上の都合等で行っていたりして、その成約金額が本当に市場性に基づいたものかどうか疑問なケースもあったりします。

又、取引の当事者以外の人が、その不動産取引内容を正確に知ること自体が非常に難しいものです。

その上、金利・景気・物価・税制…の変化など個別の要素が多すぎて、こうなるとよく解らないことだらけです。

購入時に一生懸命“不動産投資”を検討したように、然るべき時期に売却価格についてシュミレーションしてみることは大事です。

プロでも素人であっても、不動産投資を行っている場合、「出口戦略」も知っておかないと片手落ちというべきでしょうから。

不動産投資は金融機関の融資に大きな影響を受けるものです。
最近、金融機関が不動産融資に慎重になりつつあるという話を耳にするようになり  ました。潮目を見逃さないようにしないといけませんし、少なくともこのホームページを  見て頂いた方にはババを摑むのだけを避てほしいものです。

(注1)収益還元法関連PAGE(過去の記事)

2002. 2

利回りについて  

2002. 7

マンション投資は危ないのか!

2003. 2

不動産の値踏み…公的価格と時価 

2003.10

中古の収益用不動産の値踏み 

2004. 4

立地・将来性と利回り  

2004. 8

金利と収益物件の関係  

(注2)

★この2物件の投資利回りは8.14%です★

毎年の収益に優れた物件

値上がり益のある物件

計算の前提条件

購入価格 3億円

投資期間 10年間

毎年の純収益 2400万円…8%

10年後の売却予想額 3億600万円

計算の前提条件

購入価格 3億円

投資期間 10年間

毎年の純収益 2100万円…7%

10年後の売却予想額 3億5000万円

  純収益とは家賃収入から管理費・修繕費・固定資産税等を控除後の金額です。

  毎年の純収益は10年間同じとして計算しました。

検証 

A:毎年の純収益の現在価値累計

年次

純収益

8.14%の複利現価率

現在価値

1年目

2400

×0.924727=

2219.3万円

2年目

2400

×0.855120=

2052.3万円

3年目

2400

×0.790753=

1897.8万円

4年目

2400

×0.731231=

1755.0万円

5年目

2400

×0.676189=

1622.9万円

6年目

2400

×0.625290=

1500.7万円

7年目

2400

×0.578223=

1387.7万円

8年目

2400

×0.534699=

1283.3万円

9年目

2400

×0.494450=

1186.7万円

10年目

2400

×0.457232=

1097.4万円

16003.0万円

 

B10年後に売却した場合の転売価格の現在価値

 

10年後の転売価格×8.14%の複利現価率

=30600万円×0.457232=13991.3万円

 

AB16003.0万円+13991.3万円=29994.3万円

   ≒3億円

検証 

A:毎年の純収益の現在価値累計

年次

純収益

8.14%の複利現価率

現在価値

1年目

200

×0.924727=

1941.9万円

2年目

200

×0.855120=

1795.8万円

3年目

200

×0.790753=

1660.6万円

4年目

200

×0.731231=

1535.6万円

5年目

200

×0.676189=

1420.0万円

6年目

200

×0.625290=

1313.1万円

7年目

200

×0.578223=

1214.3万円

8年目

200

×0.534699=

1122.9万円

9年目

200

×0.494450=

1038.3万円

10年目

200

×0.457232=

 960.2万円

14002.6万円

 

B10年後に売却した場合の転売価格の現在価値

 

10年後の転売価格×8.14%の複利現価率

=35000万円×0.457232=16003.1万円

 

AB100.6万円+16003.1万円=30005.7万円

   ≒3億円


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